インド、オランダ、ノルウェー、旧西ドイツ、イギリスには、少数ではありますが非消費の哲学を実践しようと努力している人がいます。
この不公正な世の中で公正に生きたい、地球の上をやさしく歩きたい、破壊や喧騒や虚妄に関わりたくないという気持ちに動機づけられているこれらの実践者が目標としているのは、禁欲的な自己否定ではありません。
彼らは彼らなりの幸せを求めているのであり、大量消費によってそれは得られそうにない、と考えているのです。
しかしながら、物質的な満足感から非物質的な満足感への移行は、決して容易なことではありません。
そのためには、内なる欲望を抑えると同時に、消費を促す外からの刺激の波に抵抗する努力が不可欠です。
マハトマ・ガンジーは、質素に生活することの難しさを表明しています。
「最初のころは、なかなかうまくいかなかったことを、告白しなければなりません。
いま、あの闘いの日々を振り返ると、最初はずいぶん苦しかったことが思い出されます。
・・・・しかし、日がたつにつれて、それまで自分のものと考えていた多くのものを捨てなければならないことを知った。
そしてあるとき、それらを放棄することが、積極的な喜びとなった」。